平成29年以降毎年出題されているJIS K 0126流れ分析通則に関する出題。
今年も出題される可能性が高いことが想定されるので対策しておきましょう。
流れ分析ってどんな分析方法があるんだろう?
この記事では過去に出題されたところをまとめていますので試験勉強に役立てて下さい。
今回記事を書く際に参考にした問題集はこちらです。
流れ分析ってなに?
まずは流れ分析の適用範囲について紹介します。
流れ分析は、流れの中における反応を利用して無機物及び有機物を定量するための操作・技術をいい、この規格では、試料及び試薬の分析装置への導入法が相互に異なるフローインジェクション分析、連続流れ分析及びシーケンシャルインジェクション分析についてそれぞれ規定する。(JIS K 0126より引用)
過去10年で試験に出題されたところ
フローインジェクション分析
定義
細管内の試薬又は試料の流れの中にそれぞれ試料又は試薬を導入し、反応操作などを行った後、下流に設けた検出部で分析成分を検出して定量する分析方法。(平成30年3月問題文引用)
検出部
分析目的に応じて検出器を選定する。
- 吸光光度検出器
- 蛍光検出器
- 化学発光検出器
- 電気化学検出器
- 炎光光度計
- 原子吸光光度計
- 誘導結合プラズマ発光分光分析計(ICP)
- 誘導結合プラズマ質量分析計(ICP-MS)
定量法
絶対検量線法または標準添加法によって分析対象成分を定量する。
連続流れ分析
定義
一定流量で細管内を流れている試薬などを気体で分節し、分節で生じたセグメントに試料を導入する。セグメント内での混合によって分析対象成分と試薬との反応を促進し、下流に設けた検出器で反応生成物を検出して定量する方法である。(JIS K 0126 5.連続流れ分析 概要より引用)
装置の構成
連続流れ分析装置は、送液部、送気部、反応部及び検出部を細管でつないだ流路系と表示・季肋部とで構成する。
送液部
試料または試薬を送液するもので、ポンプで構成し、下記の条件を満たす。ポンプには、通常、ペリスタ形が用いられる。
- 定流量精度が高い
- 脈流が小さい
- 接液部の材質が耐薬品性及び耐食性に優れている
送気部
液体を分節するために気体を送気するもので、脈流を抑制し送気を一定化するためにはピンチバルブ、エアーバーなどを用いて気体注入のタイミングを調整する。
定量法
絶対検量線法または標準添加法によって分析対象成分を定量する。
今後出題の可能性がありそうなところ
シーケンシャルインジェクション分析
細管内に必要量の試料及び試薬を逐次吸引した後、それらを逆方向に送液して混合して反応させ、下流に設けた検出器で分析対象成分を検出して定量する方法。
まとめ
最近は毎年出題されている流れ分析通則ですが、おそらく今年も出題されることが想定されます。
フローインジェクション分析の特徴と連続流れ分析の特徴は過去問で十分にカバーできます。
今年はシーケンシャルインジェクション分析が出題されてしまう可能性があります。
時間がある時はJISも目を通しておきましょう。