環境計量士(濃度関係)を受験することになったけど、どれくらい勉強すればいいの?
どれくらいの勉強時間が必要で、いつから勉強を始めたらいいの?
資格試験を受けることが決まったらまずこの疑問が浮かびますよね。
私の経験を踏まえてこの疑問に応えていきます。
- ・環境計量士の試験時期
- ・勉強時間(全体の勉強時間+各科目の内訳)
- ・各科目の特徴(専門科目のみ)
共通科目については一般計量士の方で記載していますのでそちらも参考にしてみて下さい。
環境計量士の試験時期
環境計量士の試験勉強を開始するためには試験日を把握して勉強時期を逆算するのがおすすめです。
12月第二日曜日
計量士の試験日は2018年以降は毎年12月の第二日曜日に開催されています。
受験申し込みは7月~8月なので申し込み忘れのないように気を付けて下さい。
試験地は全部で9か所です。
2022年度の試験会場を紹介します。
- ・北海道(札幌大学)
- ・東北(宮城教育大学 青葉山地区)
- ・関東(東京大学 駒場Ⅰキャンパス)
- ・中部(名古屋市立大学 滝子キャンパス)
- ・近畿(大阪経済大学 大隈キャンパス)
- ・中国(広島大学 東広島キャンパス)
- ・四国(四国学院大学)
- ・九州(福岡工業大学)
- ・沖縄(国際ビジネス専門学校)
試験会場は受験票の到着と同じくらいに発表になるので、試験会場はその時に確認となります。
ちなみに、2021年度東北で受験した時は東北大学川内キャンパスでした。
このように試験会場は前年度と変わることもあるので注意が必要です。
合格するための勉強時間は?
環境計量士(濃度関係)に合格するための勉強時間は化学が得意かどうかで変わってきます。
大学で学ぶ有機化学が得意な人は勉強の負担がかなり少なくなると思います。
私が試験に合格するまでの勉強時間を参考に最低限必要であろう勉強時間を紹介します。
まずは私の受験時の状況と知識レベルを先に紹介します。
- ・2022年12月 2回目の受験で環境計量士(濃度)合格 午後科目免除
- ・2020年 5回目の受験で一般計量士合格
- ・工場勤務、研究職(環境計量士合格時)
- ・地方国立大学理系学部卒業
- ・化学は苦手(特に有機化学)
- ・既婚、子ども1人(環境計量士試験勉強時)
理系学部を卒業していますが、化学は全然得意になれませんでした。
一般計量士のところでも書きましたが理系科目全般苦手です。
1年目の勉強時間
一般計量士を合格していたので午後科目が免除でした。
正直なことを言いますと油断していました。
勉強する科目は午前の2科目のみだったので、10月から本腰を入れて勉強すれば間に合うと考えていました。
4月にオーム社の三好先生の過去問を購入して、4~10月まで平日に1日10~20分程度勉強をしていました。
まずは過去問を一通り目を通して出題傾向を掴んで、10月から勉強時間を増やしていく計画でした。
しかし、10月に職場環境が変化してしまいました。
慣れない環境と仕事から帰る時間が遅くなってしまい、当初計画していた勉強時間の確保ができなくなってしまいました。
10~12月までは土日合計で5時間、平日は1時間程度しか勉強時間がとれませんでした。
結果合格点から3問足りず不合格。
- 環化・・・100時間
- 環濃・・・50時間
勉強時間の振り方も失敗しました。
環化は化学の科目なので勉強範囲が広く難易度が高いので苦手な人は点数が伸びにくいです。
一方、環濃はJIS規格からの出題が多いので覚えておけば点数に直結する科目です。
科目の難易度からすると環濃の方が易しい傾向にあるので、環濃でしっかり点数を確保できるように勉強するべきでした。
全体的に勉強時間が足りていないことと、勉強方法が過去問を解くだけという一番身につかない勉強をしていたことが不合格の原因だと考えています。
2年目の勉強時間
2年目は私生活で環境の変化がありました。
我が家に第一子が誕生し、家族が増えました。
仕事と育児と試験勉強と時間の確保がより一層難しくなりました。
早いうちから勉強を始めて試験前にモチベーションが低下してしまう可能性もあったので6月に簿記3級の試験を受けることにしました。
新しい生活環境で勉強時間を確保する練習と勉強習慣を維持するための受験でしたが、1回で合格することができました。
簿記3級についての勉強方法はこちらの記事をご覧ください。
勉強する習慣があっても勉強に費やせる時間はどうしても限られてきます。
勉強方法も見直す必要があると考えて、こちらの書籍を参考にしました。
この書籍についてはこちらの記事でも紹介していますので、興味があったら読んでみて下さい。
こちらを参考にして私も紙一枚勉強シートを作成して勉強をしました。
勉強のモチベーションを保つコツは少し物足りないくらいでやめることです。
勉強時間は朝型に切り替えて朝5時~7時までを勉強時間に充ててその日のノルマを極力終わらせるようにしていました。
その日やるべき勉強を終えたら余力があってもその日は勉強をしないようにしていました。
それらを踏まえて6月15日から環濃の勉強を8月17日から環化の勉強を開始しました。
環化・・・100時間
環濃・・・140時間
1年目の失敗を生かして環濃に時間を割くようにしました。
6月~11月中旬まで三好先生の過去問7年分をひたすらやりつづけました。
気づけば10周近くやっていましたので、直近の7年分は完璧になりました。
その後、コロナ社の過去問でさらに古い7年分を勉強して試験に臨みました。
合計で14年分の過去問を勉強したことになります。
勉強時間まとめ
私は2年間で午前科目を400時間勉強しました。
しかし、1年目から240時間近く勉強出来ていれば一回で合格できたのではないかと思っています。
化学が苦手な方は午前科目で250時間は必要になると思います。
そこに法規と管理の勉強も加えて1発合格をするためには400時間くらい必要になると思います。
化学が得意な人は300~350時間でもいいのかもしれません。
200日×2時間=400時間
5月のGW明けから少しずつ勉強を始めて12月の試験にピークを持っていく感じでいかがでしょう。
各科目の特徴(専門科目)
各専門科目の特徴と勉強方法について紹介します。
共通科目は一般計量士の方で紹介していますのでそちらを読んでみて下さい。
環境計量に関する基礎知識(環化)
この科目は化学が得意か不得意化で勉強方法を考えないといけないと思います。
試験の出題範囲は25問中5問は毎年法規が出題されます。
法規と言っても計量法ではなく環境基本法、大気汚染防止法、水質汚濁防止法からの出題です。
法規は過去問で十分対策できるので化学が苦手な人は重点的に勉強して得点源にすることをおすすめします。
残りの20問は化学からの出題になります。
無機化学、有機化学、物理化学、熱化学、分析化学と化学のオンパレードです。
化学は過去問の解説だけでは理解が出来ないところも多かったですが、過去問を繰り返し解き続ければある程度は理解できるようになります。
それでも分からないところはインターネットで調べたり、高校化学の教科書や大学で買った化学の参考書を使っていました。
化学分析概論及び濃度の計量(環濃)
この科目は分析化学とJIS規格、計算問題が出題されます。
環濃で出題される計算問題は過去問で解き方のルールを覚えてしまえば難しくないです。
JIS規格からの出題は覚えているかどうかの問題なので、覚えていれば高得点も狙える科目です。
環濃はどれだけ覚えられるかがそのまま点数に繋がるので、時間をかければかけるだけ得点が伸びやすい科目だと思います。
しかし、過去問だけでは対策不十分なのでインターネットでJIS規格を閲覧できるのでそこで過去問以外の場所も目を通した方がいいです。
JIS規格の閲覧は電車での移動時間などスキマ時間での勉強がおすすめです。
まとめ
私の経験をもとに環境計量士の合格までの勉強時間を紹介しました。
環境計量士(濃度関係)の化学が得意な人は環化での得点も期待できるので合格しやすいと思います。
化学に苦手意識がある方は環濃で少しでも多く得点をとれるようにして、環化は足を引っ張らない程度に勉強するのも作戦の一つです。
どちらの科目も出題範囲が広いため計画的に勉強することが必要だと思います。
まずは過去問を解いて出題傾向を把握してからJIS規格等を読んで知識を増やしていきましょう。