10年間ずっと問13で出題され続けているJIS K 0095排ガス採取方法。
今年も問13で待っていると思うと対策をしないわけにはいきません。
対策をしっかりして確実に1問を取りに行こう
過去に出題された箇所をまとめておくので対策をして問13を得点源にしましょう。
今回記事を書く際に使用した問題集はこちらです。
そもそも排ガスって何?
排ガスとは工場及び事業所において燃料、その他の物の燃焼に伴って、又は各種製造工程においてダクトに排出されるガスとJISで定義されています。
要するに工場でなにかを製造している時に煙突から出ているガスだと考えて良いと思います。
そのガスを採取する方法がJISで定められています。
それが今回紹介するJIS K 0095排ガス試料採取方法です。
過去10年で出題されたところを紹介
煙道排ガスの連続採取
試料採取吸引方式で連続分析による試料採取装置の構成を記載しました。
ここから出題されることが多いです。
一度この図の穴埋めも出題されています。
採取管
採取管については以下の3つの決まりがある。
- 採取管の先端はダストが混入しない形状に設計される。
- 採取管の内径は、試料ガスの流量、採取管の機械的強度及び清掃のしやすさなどを考慮し6~25mm程度のものを用いる。
- 排ガスの温度が高い時は、湾曲を防ぐ措置を講じる必要がある。
- 長さは採取点まで届く長さのものを選定する。
オレンジマーカーは過去に出題されたことがあります。
青マーカーは個人的に出題される可能性が高いと思う箇所です。
ガスの採取をするに当たり、ダストは混入すると困ります。
採取管が湾曲しても困りますし、採取点まで届かないのも困ります。
どうすれが困ることなく採取管を使えるかを考えると、覚えやすいし、たとえ覚えられなくても解答にたどりつけると思います。
ろ過材
ろ過材は採取管に装着してダストが入りにくくするためのものです。
- 試料ガス中にダストなどが混入するのを防ぐするために装着する。
- ダスト除去率が良く圧力損失が少ないものを選ぶ。
- 排ガス中の腐食成分によって腐食されにくい材質のものを選択する。
計測器にダストが入らないようにするのが目的なので、採取管の先端でも後段でも取り付けは可能。
除湿器
計測器内部に試料ガス中の水分が凝縮しない程度に除湿を行うもの。
除湿方式は以下の5種類です。
- 自然空冷式
- 強制空冷式
- 水冷式
- 電子冷却式
- 半透膜気相除湿方式
除湿器は5種類ありますが、どうやって選択するのでしょうか。
試料ガス中の湿度、分析計の特性、要求測定精度などに応じてこれらの方式のいずれかを単独または複数組み合わせる。
水冷式の除湿器において、冷却温度は規定されていません。
水分による干渉を受ける分析計では、前処理部を出たガスの露点を一定に保持する電子冷却式を選択する。
除湿器は気液分離器の前段に設置をします。
気液分離器
冷却除湿を行うとき、凝縮水を試料ガスから速やかに分離させるためのもの。
除湿器の後段に設置をして、気液分離管及び凝縮水トラップからなる。
この凝縮水トラップ中の水が計測器内部の配管への流入を防ぐため、必要に応じて凝縮水トラップの排出管に安全トラップを設置する。
試料排ガスの採取位置
試料ガスの採取位置には、ダクトの屈曲部分、断面形状の急激に変化する部分などを避け、排ガスの流れが比較的一様に整流され、作業に安全な場所を選ぶ。
JIS K 0095 5.1採取位置から一部引用した文章です。
これがそのまま穴埋め問題で出題されています。
採取管、導管などの材質と使用例
この表からの出題も過去にありました。
ステンレス鋼は塩素には弱いです。これはCl–イオンが原因で応力腐食割れを起こすからです。
シリカガラスはふっ化水素には使えません。
チタンが塩素に弱いということが特徴として挙げられます。
ここはまだ出題されていないので、今年出題されてもおかしくありません。
この表はしっかり覚えておきましょう。
まとめ
JIS K 0095については毎年出題されています。
今年も問13で出題される可能性はとても高いと思いますので、1度はJIS K 0095に目を通しておきましょう。
環濃は覚えているかどうかの科目なので、覚えれば覚えただけ点数に繋がります。
まずは過去問を確実に覚えて試験の準備をしましょう。